法人登記後に行うSEO対策|会社情報・Googleマップ・計測を整える90日チェックリスト
法人登記を終えたら、社名を調べた人が公式情報にたどり着き、サービスを理解して問い合わせできる状態をつくりましょう。正式な会社情報、Googleマップ、ホームページ、アクセス解析を順番に整えると、公開後に何を改善すべきかも見えてきます。この記事では、日本の新設法人に向けて、事業形態ごとの注意点と最初の90日で取り組みたいSEO対策を紹介します。

法人登記後のSEOは、事業情報の整備から始める
最初に優先したいのは、会社名・住所・連絡先を決め、サービス内容と問い合わせ先を公開することです。そのうえで、対象となる事業はGoogleビジネスプロフィールを整備し、検索や問い合わせの状況を計測します。この土台があれば、記事制作や事例紹介を始めた後も、どの情報が不足しているかを判断しやすくなります。
Googleは、地域の店舗やサービスを探すローカル検索について、検索内容との関連性、利用者との距離、事業の知名度を主な要素と説明しています。まずは実際の事業を正確に伝え、顧客が安心して選べる情報を増やすことに取り組みましょう。
本記事は法人登記後のSEO対策に関する調査資料をもとに、2026年9月8日に公式ヘルプ等を確認して整理しています。後半の90日間の計画は、基盤整備と運用を始めるための作業目安です。検索順位や問い合わせ件数の達成期限を示すものではありません。
1. 正式商号・屋号・住所・連絡先を1枚にまとめる
国税庁の法人番号公表サイトで、商号または名称、本店所在地、法人番号を確認します。次に、顧客に案内する屋号・店舗名、営業拠点、電話番号、公式URLを管理表にまとめましょう。SEOでは名称・住所・電話番号をNAP(Name・Address・Phone)と呼びます。媒体ごとの更新先と担当者も残しておくと、移転や電話番号の変更に対応しやすくなります。
正式商号と店舗名が違う場合は、会社概要や店舗ページに運営関係を明記します。たとえば「株式会社青葉が運営する、あおば住まい相談室」という関係です。登記名に無理にそろえるより、顧客が実際に使う名称と運営会社のつながりを分かりやすく示してください。
会社・店舗情報の管理表に入れる項目
- 法人情報:正式商号、本店所在地、法人番号
- 顧客向け情報:屋号・店舗名、サービス名、運営法人との関係
- 所在地:営業拠点、建物名・階数、来店対応の有無、住所の公開範囲
- 連絡先:電話番号、公式URL、問い合わせ先
- 営業情報:通常・臨時の営業時間、対応地域、主なサービス
- 管理情報:各媒体の掲載URL、管理権限を持つ担当者、最終確認日
2. 登記住所を使う前に、Googleマップの掲載条件を確認する
Googleビジネスプロフィール(GBP)は、Google検索やGoogleマップ上の事業情報を管理する仕組みです。利用できるかどうかは、実際の接客・サービス提供の形態で判断します。法人登記を済ませても、すべての会社が登録できるわけではありません。
郵送先を借りているだけのバーチャルオフィスは、Googleマップに登録する事業拠点として使えません。顧客先を訪問する事業は、実際の拠点を前提に非店舗型として設定します。住所を非表示にすれば、架空拠点やオンライン専業の会社も登録できるという意味ではありません。
| 事業形態 | 住所・登録の扱い | 先に確認すること |
|---|---|---|
| 実店舗型 | 条件を満たす店舗住所を表示 | 常設の看板があり、営業時間中にその場所で顧客に対応できるか |
| 訪問型・非店舗型 | 顧客対応をしない拠点住所は非表示にし、サービス提供地域を設定 | 顧客の所在地へ出向いてサービスを提供する実態があるか |
| 店舗と訪問の併用 | 店舗住所とサービス提供地域を設定 | 店舗でも営業時間中にスタッフが顧客対応できるか |
| バーチャルオフィス | 住所・郵送先を借りているだけなら、その住所での登録は不可 | 実際の営業拠点や対面サービスの有無を確認する |
| コワーキングスペース | 常設看板・スタッフ常駐・顧客対応などの条件を満たす場合に検討 | 共用受付があるだけで、条件を満たしたと判断していないか |
| オンラインでのみ営業 | 対面サービスを提供しない事業は登録対象外 | 製品・サービス・事例ページなど、Web検索からの集客を優先する |
3. 既存プロフィールを確認してから、登録・認証を進める
Google検索とGoogleマップで、会社名・屋号・住所・電話番号を調べます。すでにプロフィールがある場合は、オーナー確認やアクセス権限の取得を進めましょう。同じ事業のプロフィールを重複して作らないことが大切です。新規作成時も、名称は看板や顧客向け資料で実際に使っているものに合わせ、順位を狙って宣伝文句や地域名を付け足さないようにします。
オーナー確認は、Googleがプロフィールに提示した方式で進めます。希望する認証方法が必ず使えるわけではありません。動画による確認が求められた場合は、所在地、事業の実在性、管理権限が伝わるよう、看板や業務設備などを準備して公式手順に従います。
認証後に整える内容
- 事業内容に合う主カテゴリと、必要な追加カテゴリを選ぶ
- 電話番号、公式URL、営業時間、特別営業時間、対応地域を確認する
- 店舗外観・内観や、実際の商品・サービスが分かる写真と説明を掲載する
- 会社側でオーナー権限を保持し、制作会社や担当者には役割に合う権限を付与する
4. 会社概要に加え、サービスと問い合わせの情報を整える
会社の存在が分かっても、何を依頼できるかが伝わらなければ問い合わせには進めません。設立直後のサイトでは、対象となる顧客、提供内容、対応地域、料金や見積もりの考え方を優先して説明します。小さなサイトでは、まず1ページの中に必要な情報をまとめ、内容が増えたらサービスごとに独立させても構いません。
会社概要は運営者を理解してもらうために整えます。あわせて、問い合わせフォームで取得する情報の利用目的を明示し、プライバシーポリシーを確認してください。消費者向けの通信販売を行う場合は、特定商取引法の適用を確認し、価格・送料・支払方法・返品条件・事業者情報などの必要な表示も用意します。掲載義務は取引形態や業種によって異なります。
公開時にそろえたい5つの情報
- 会社概要:正式商号、運営サービス、所在地、代表者、連絡先
- サービス:誰のどんな課題に対応するか、依頼できる範囲、料金・見積もり方法
- アクセス・対応地域:来店方法や実際に訪問できる地域、受付条件
- 実績・よくある質問:許可を得た事例、相談から納品までの流れ、依頼前の疑問への回答
- 問い合わせ:入力項目を絞ったフォーム、受付時間、連絡後の流れ
5. 検索エンジンが読み取れ、スマートフォンで使える状態にする
公開前の検索除外設定が残っていないか、重要なページへリンクをたどって到達できるかを確認します。制作会社に依頼している場合も、以下を公開チェックの項目として共有すると確認漏れを減らせます。
表示速度はPageSpeed Insightsなどで点検します。Googleが案内するCore Web Vitalsの目安は、主要部分の表示を表すLCPが2.5秒以内、操作への応答を表すINPが200ミリ秒未満、表示のずれを表すCLSが0.1未満です。点数だけを追わず、実際のスマートフォンで本文を読み、電話やフォームを使えるかも確かめましょう。
会社情報を検索エンジンに伝えるOrganization、実店舗等の拠点情報を伝えるLocalBusinessなどの構造化データも検討します。表示している事実と一致させ、店舗型の扱いに合わない事業へ無理に設定しないことが大切です。設定だけで上位表示や特別な検索結果表示が保証されるものではありません。
制作担当者と確認する公開チェック
- 主要ページがHTTPSで開き、正常なHTTPステータスで表示される
- 公開対象に誤ったnoindexがなく、robots.txtで重要ページや必要なCSS・JavaScriptを遮断していない
- ページごとに内容を表すtitle・見出し・説明文がある
- canonicalで正規URLを示し、XMLサイトマップにも公開対象の正規URLを載せる
- トップや一覧からサービス・事例・問い合わせへ進め、リンク切れがない
- スマートフォンで文字・表が読め、フォームの送信と受信を確認できる
6. Search ConsoleとGA4で、公開直後から計測する
Search Consoleではサイトの所有権を確認し、サイトマップを送信して、主要ページのインデックス状況を確認します。サイトマップ送信やURL検査は、発見や状態確認に役立つものです。送信しただけで検索への掲載や上位表示が確約されるわけではありません。
GA4ではプロパティとWebデータストリームを作成し、サイトにタグを設置します。ページ閲覧だけでなく、問い合わせ完了などの成果をキーイベントとして設定しましょう。たとえばgenerate_leadを使う場合は、送信ボタンを押した時点ではなく、問い合わせが正常に完了したときに記録されるかをテストします。
電話ボタンのタップは、通話の成立や受注とは区別して見ます。予約ボタンのクリックも、予約完了とは別です。検索からの訪問と問い合わせ内容を月ごとに確認し、営業側の商談・来店・受注の記録と合わせて判断してください。
| 確認先 | 主に見る情報 | 判断したいこと |
|---|---|---|
| Search Console | 検索語句、表示回数、クリック数、重要ページの登録状況 | 社名での検索と、サービス・地域を探す検索のどちらから見つかっているか |
| GA4 | 流入元、閲覧ページ、問い合わせ・予約などの完了イベント | 訪問した人が依頼につながる行動を取れているか |
| GBPのパフォーマンス | 利用可能な検索語句・閲覧・電話ボタン・ルート検索・サイトクリックの指標 | プロフィールから、どのような行動が起きているか |
| 営業・受付の記録 | 問い合わせ内容、商談、来店、受注 | 検索からの接点が、実際の事業成果につながっているか |
7. 地図サービスや業界媒体にも、正しい情報をそろえる
Google以外にも、顧客が利用する地図や業界媒体の掲載情報を確認します。Yahoo!プレイスはYahoo!検索・Yahoo!マップの店舗情報、Apple BusinessはAppleマップの店舗情報を管理する入口です。Bing Placesも確認先になります。それぞれの掲載条件を確認し、管理表に登録先と更新日を残してください。
外部サイトでの名称・所在地・連絡先などの言及は、サイテーションと呼ばれます。取り組む媒体は、顧客が利用するか、自社の地域・業種と関係があるかで選びましょう。移転前の住所や古い電話番号を直すことも、登録先を増やすことと同じくらい大切です。
事業に合う場合に確認したい掲載先
- 店舗・地域サービス:主要地図サービスや、業種に合う地域ポータル
- 専門業・B2B:商工会議所、業界団体、資格団体などの会員・事業者紹介
- 取引実績がある会社:メーカーの認定店一覧、取引先の事例やパートナー紹介
8. 口コミは、実際の顧客に公平な条件で依頼する
サービス提供後のお礼と一緒に、率直な感想をお願いする流れをつくります。Googleは口コミ投稿や変更、低評価の削除と引き換えに、割引・無料商品・金銭などを提供することを禁止しています。満足した顧客だけを選んで好意的な口コミを依頼することも認めていません。
良い評価にも厳しい評価にも、事実を確認して丁寧に返信します。公開返信では個人名や注文内容などを出さず、個別の確認が必要な場合は問い合わせ窓口へ案内しましょう。投稿は任意とし、評価や文章の内容を指定しない運用にします。
担当者が続けやすい口コミ運用の流れ
- サービス完了時に、対象顧客へ同じ条件で投稿用URLやQRコードを案内する
- 評価や文章を指定せず、実際の体験に基づく感想を任意で依頼する
- 新着口コミを確認し、必要な事実確認と返信を行う
- 月ごとに繰り返し出る意見を整理し、サービスやサイトの説明を改善する
9. サービス・地域・顧客の疑問に合うページを増やす
基礎情報が整ったら、商談や電話でよく聞かれる質問からページを増やします。「サービス×地域」に加え、「料金」「比較」「依頼の流れ」「対応条件」など、顧客が判断するための情報を優先しましょう。似た検索語句でも、知りたいことが同じなら1ページにまとめられます。
地域ページには、その地域での事例、訪問方法、対応時間、店舗の設備など固有の情報を載せます。地名だけを変え、独自の価値がないページを大量に作ることは避けてください。Googleのスパムポリシーでは、検索順位の操作を主な目的とする低価値なコンテンツの大量生成が問題になります。
事業形態別に、先に充実させたい内容
- 小売・店舗:取扱商品、営業時間、アクセス、店舗写真、予約・来店方法
- 訪問サービス:作業内容、料金条件、実際の対応地域、訪問事例、依頼の流れ
- B2B:業界や課題別のサービス、導入事例、契約・見積もり方法
- SaaS・オンライン事業:製品機能、利用場面、料金、導入手順、利用者の疑問への回答
法人登記後90日間の実行チェックリスト
以下は、少人数の会社でも着手順を決めやすくするための計画例です。Googleビジネスプロフィールの項目は掲載資格がある事業だけが対象で、認証にかかる期間も変わります。各作業の担当者と完了条件を決め、認証の待ち時間にはサイトや計測の整備を並行して進めましょう。
| 時期 | 取り組むこと | 完了の確認ポイント |
|---|---|---|
| 初週(0〜7日) | 法人情報とNAPの管理表を作成。GBPの適格性・既存情報を確認。会社・サービス・問い合わせ情報を公開し、Search ConsoleとGA4を設定 | 正式情報と運営者が分かり、問い合わせを受け付けられる。管理担当と権限が明確 |
| 8〜30日 | GBPの認証を進め、写真・営業時間等を整備。主要地図情報を確認。技術SEO・構造化データを点検し、口コミ依頼と成果計測を開始 | 主要ページの検索登録状況を確認でき、問い合わせ完了の計測を検証できている |
| 31〜60日 | 主要サービス・実店舗や対応地域の情報、料金、事例、FAQを充実。モバイル表示と内部リンクを改善 | 顧客の疑問に具体的に答えられ、各ページから相談へ進める |
| 61〜90日 | 検索語句・ページ別の反応・問い合わせ内容を分析。タイトルや説明、相談への導線を見直し、次の更新計画を決定 | 改善した内容と日付を残し、翌月に確認する数字と担当者を決めている |
毎月、検索と問い合わせの数字を見て改善を続ける
月に1回、Search Consoleの表示回数・クリック数・検索語句、GA4の問い合わせ完了、営業側の商談状況を見比べます。表示はあるのにクリックが少ないページは、検索意図とタイトルを確認します。訪問はあるのに相談が少ないページは、料金・実績・FAQと問い合わせへの進み方を見直しましょう。
営業時間や連絡先の変更は、その都度、管理表と各媒体へ反映します。口コミの確認・返信は日常業務に組み込み、担当者の異動や外注先の変更時には管理権限を引き継いでください。会社が公式情報とアカウントを継続して管理できる状態が、設立後の運用を支えます。
おまかせシステムズでは、会社情報やサービス内容を整理したホームページ制作・保守・更新をご相談いただけます。まずは業種、営業形態、現在のサイト、更新を担当できる人の有無をお聞かせください。Googleマップの運用代行や継続的なSEO施策などは、ホームページの基本プランとは作業範囲が異なるため、必要な支援を確認したうえでご案内します。
